法人の確定申告どうしよう!焦る前に見ておきたい基本の知識

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確定申告といえば、個人事業主や副業をしている会社員など、個人の申告といったイメージが強いですが、企業などの法人も確定申告が必要なことをご存じでしょうか。

法人の決算や確定申告は税理士が担うことが多く、経理担当者などが行うケースはまれですが、外注せず自社で行う可能性もゼロではありません。

本記事では、法人における確定申告について基礎知識や流れを解説していますので、この機会に知識として身につけてみてはいかがでしょうか。

確定申告とは

期間内の所得における税金額を計算し、税務署に申告・納税する手続きを確定申告と言います。
申告により不足分があれば追加の納付が必要となり、超過分は還付されるようになっています。

税金額の計算期間は、個人事業主と法人では異なり、以下のようになっています。

個人事業主
毎年1月1日から12月31日までの1年間にかかった所得について税金額を計算します。
申告期間は、2月16日から3月15日までの1ヶ月となっています。

法人
事業年度期間中の所得により法人税額を計算します。
申告期間は決算日の翌日から2ヶ月以内となっています。

法人の確定申告とは

法人の確定申告とは

事業運営によって利益を得た場合には、必ず法人税を納税する必要があります。
この法人税を納める方法が確定申告となります。

法人の確定申告を進める上で、法人税について理解しておくことが重要です。
以下の項目で特徴や所得税との違いについてみていきましょう。

法人税について

株式会社や公益法人等が利益を得ると、所得金額に応じて税金が課せられます。
この税金が法人税となります。

法人の定義
ひとつの人格と同様の権利や義務を求められるものとされています。

代表的な法人の種類

  • 株式会社
  • 合名会社
  • 合同会社(LLC)
  • 社会福祉法人
  • 一般社団法人
  • NPO法人
税金が課されない法人もあります

事業によって収益を得た際に課税されるものが法人税となります。したがって、社会福祉法人など、利益を目的とした事業でない場合は課税の対象になりません。

所得税との違い

個人事業主の確定申告で必要になるのは所得税ですが、法人の確定申告で申告するのは法人税です。所得税と法人税は全くことなるものですので、違いをしっかり把握しておきましょう。

所得税法人税
対象期間1月1日〜12月31日事業期間
課税方式超過累進課税
(所得税が大きいほど税率が高くなる課税方式)
一定税率
申告期間2月16日〜3月15日事業年度終了翌日から2ヶ月以内
ここに注意

所得税は、所得が多いほど金額が高くなります。それに対して、法人税は所得の金額は影響しません。代わりに、法人の規模や種類などの要素で税率が決まります。

確定申告が必要な税金

法人が確定申告をする場合、法人税の他にも税金を申告しなければいけません。
4つの税金について、詳しく解説いたします。

法人税

法人などの所得金額に応じてかかる税金です。
あくまでも所得額への税金のため、所得が黒字でない場合は法人税は0円となります。

消費税

商品に対する代金や飲食代など、すべての取引でかかる税金です。

どんな場合でも納税が必要なわけではなく、資本金1,000万円以上、または前々年の売上が1,000万円以上となった場合のみ納税義務が発生します。
また、会社設立後の2年間は免税され納付の必要はありません。

法人事業税

地方自治体が法人に課す税金となります。
法人所得に事業税率をかけて税額をだすため、黒字でない場合は法人事業税はかかりません。

法人住民税

法人もその地域の一員であるという見方から、事業所を置いている地方自治体から税金が課されます。

法人の確定申告の流れ

法人の確定申告の流れ

法人の確定申告を行うには、まず決算から始まります。
具体的にどのようなステップを踏むのか、順を追って解説いたします。

ステップ1 決算

会社としての決算手続きを行い、期日までに決算書を作成します。

ステップ2 申告書の作成

決算書が確定した後に、法人税やその他の税金に関する確定申告書を作成します。

※消費税の申告内容は業種や取引形態によって非常に複雑になるため注意が必要です。

ステップ3 申告する

各税金の確定申告書を、指定の申告先へ提出します。

申告先申告方法
法人税税務署郵送・持参・e-Tax
消費税税務署
法人事業税都道府県の税務事務所
法人住民税都道府県の税務事務所

期限内に申告できない場合

法人の申告期限は決算翌日から2ヶ月以内と定められていますが、株主総会が決算から3ヶ月後という企業も少なくありません。そのような場合は確定申告期限を延長することができます。

この制度を利用するには、税務署や都道府県に対して事前に延長申請することで可能になります。

参考:法務省 定時株主総会の開催時期について
参考:国税庁 申告期限の延長の特例の申請

確定申告できなかった場合

法人の確定申告を期限ないにできなかった場合は次のようなペナルティが考えられます。

  • 税金を申告しなかったことに対するペナルティとして、無申告加算税が加算される可能性があります。
  • 税金を納付しなかったことに対するペナルティとして、遅滞税が発生する可能性があります。

悪質と判断された場合は、重課税が適用される可能性や、財産の差し押さえなどにいたることもあるため、計画的に申告の準備を進めることが大切です。

法人税を納付する方法

法人税を納付する方法

申告書に誤りがなければ、税務署から納付書が送付されてきますので、手続きしやすい利用方法で納付しましょう。

現金での納付

金融機関、コンビニエンスストア、税務署で支払うことができます。

ここに注意

コンビニエンスストアでの納付は、30万円以下に限られますので注意が必要です。
また、金融機関や税務署は受付時間が限られるため期限にゆとりをもって納付しましょう。

電子納税

国税庁が運営するe-Taxにアクセスし、利用登録を行なったうえで納付手続きをすると納税することができます。

参考:国税庁 ダイレクト納付の手続

クレジットカードでの納付

国税庁が指定した納付受託者が運営する「国税クレジットお支払いサイト」を利用することでクレジットカード決済で納付することが可能です。

参考:国税庁 クレジットカード納付の手続

まとめ

個人事業主向けの確定申告は、所得税に対する税金の精算というシンプルなものです。一方、法人の場合は法人所得の確定も複雑なうえに、その他の税金についての申告も必要なため、比べ物にならないほどの知識と労力が必要です。

法人の確定申告をすることになった際に、少しでもスムーズに行えるよう、知識の底上げをしておきましょう。

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