応募者の履歴書を返却する時、封筒はどんなものにするべき?選ぶポイントを解説!

応募者の履歴書を返却する時、封筒はどんなものにするべき?選ぶポイントを解説! 封筒

入社選考に応募してくれた人に対し、残念ながら採用見送りとなって応募書類を返却するシーンは多いものです。

その際、どんな封筒に入れるべきか、どんなポイントに着目して返送するべきか迷う採用担当者も多いのではないでしょうか。

今回は、履歴書や応募書類の返送に関するマナーについて解説します。

不採用になった応募者への履歴書返却について

不採用になった応募者への履歴書返却について

まずは、不採用になった応募者へ履歴書を返却する意義や必要性について確認していきましょう。

履歴書を返却しなければいけない義務はない

まず把握しておきたいのは、応募者に対し履歴書や職務経歴書などの預かり書類を返却しなければならないという法律上の義務はありません。

なかには、過去応募してくれた人のデータや属性を保管しておきたいという理由の元、書類の返却をせず自社でファイリングやデータ化している企業も少なくありません。

返却するのであれば、その意義や必要性について理解しながら業務に当たることが大切です。

履歴書を返却するメリット

では、履歴書の返却義務がないにも関わらず1件ずつ対応していくメリットについて確認していきましょう。

個人情報を適切に扱っている企業だとアピールできる

応募者に対し、個人情報を適切に扱っている企業だとアピールできるのが大きなメリットです。

自分が採用を希望した企業の選考に万が一漏れてしまったとしても、丁寧に履歴書を返送してもらえれば、企業イメージも向上するでしょう。

共に働く社員にならなくとも、今後顧客として付き合いをしていく可能性もありますので、不採用者ほど丁寧な扱いを心がけます。

ファイリングの手間がかからない

不採用者の履歴書を全てファイリングしていると、当初の想定以上に膨大な手間がかかる場合があります。

毎年安定して新卒採用をしている企業や規模の大きな企業であればある程応募者も多くなりますので、紙の量が増えることにより倉庫の圧迫にも繋がるでしょう。

また、いざ処分するとなった場合、個人情報が多く含まれる書類であるためそのまま資源ごみに出すことはできません。

1つずつシュレッダーをするか、費用をかけて溶解処理する必要がありますので、手間と経費のバランスを考えて判断するとよいでしょう。

破棄する際のトラブル防止になる

応募者から履歴書返却の要望があったにも関わらず破棄してしまったり、履歴書は返却しない旨をきちんと伝えられていなかったりした場合、応募者とトラブルになるリスクも出てきます。

法律上返却の義務がないとしても、「丁寧に対応してくれなかった」「個人情報の扱いが雑な企業だ」というイメージを与えてしまい、転職支援サービスの口コミ欄を下げられてしまうなどの悪影響を及ぼすかもしれません。

また、万が一個人情報が見える形でごみに出してしまった場合、重大なコンプライアンス違反に当たり会社が処罰される可能性も出てきます。

不採用通知と一緒に送るのが理想

不採用通知を郵送するのであれば、履歴書や職務経歴書も同封してしまうのが一番楽です。

不採用通知はメールや電話で行う企業も多いですが、連絡をしなければ不採用扱いという、いわゆる「サイレントお祈り」だけは避けましょう。

自社に応募してくれたことに対する敬意を払い、最後まで丁寧に対応するのがポイントです。

総務畑ベテラン社員からの一言

不採用者の履歴書や職務経歴書を返却する義務はありませんが、トラブル防止のためにもなるべく返却するのが理想です。

適切に対応すれば企業イメージも向上できますので、少しの手間をかけてでも丁寧に対応しましょう。

履歴書を返却する時の封筒について

履歴書を返却する時の封筒について

では実際に履歴書を返却する際の封筒選びについて、ポイントを抑えていきましょう。

折らずに入るサイズの封筒を選択しよう

履歴書が折らずに入るサイズの封筒を選びましょう。

ほとんどの履歴書はA4サイズで統一されていますので、角形2号を多めにストックしておくのが理想です。

A3サイズの職務経歴書等は適宜折って封入しても構いませんが、三つ折りにしなければいけない長形2号や長形3号は避けます。

応募者が三つ折りの状態で持参したとしても、返却の際にはなるべくシワのない綺麗な状態を維持したまま送るのが見栄えの観点からもよいでしょう。

クリアファイルに入れて発送すると、より丁寧な印象に

応募書類は、クリアファイルに入れて発送するとより丁寧な印象になります。

応募者がクリアファイルに入れたかどうかで判断せず、全員一律で同じ対応をするのがスマートでしょう。

クリアファイルは再利用したものや他社ロゴが入ったノベルティを避け、自社ロゴの入った新品、もしくは新品の透明ファイルを使用します。

応募者から預かった履歴書はビジネスマンの名刺と同じだと捉え、折れや水濡れに配慮して送りましょう。

総務畑ベテラン社員からの一言

履歴書を返送する際は、折らずに封入することで見た目が綺麗になるよう、角形2号封筒を使用します。

折れや水濡れに配慮してクリアファイルに入れるのもよいでしょう。

履歴書を返却する時のポイント

履歴書を返却する時のポイント

封筒選び以外の観点から、履歴書を返却する際のポイントについて解説します。

原則、普通郵便でOK

履歴書を返却する際は、原則普通郵便で問題ありません。

個人情報が多分に含まれる重要書類なので簡易書留やレターパックを使用するべきでは?と思う採用担当者も多いですが、到着後にその書類を使って受取人が処理や手続きをするわけではありませんので、あえて郵送オプションをつける必要はないでしょう。

経費削減の観点からも、普通郵便で統一してよさそうです。

反対に、受取人が処理や手続きをする必要のある応募書類であれば、追跡できる郵送オプションをつけるのがマナーです。

最近はFAXによる送信が多いですが、応募者ではなくハローワーク経由で知らせる不採用通知や、人材紹介業者や採用マッチングサービス経由で返却する場合は、ミスや誤配送を防ぐ配慮が必要です。

丁寧な印象を与えたいなら、追跡可能な郵送方法で

もちろん、応募者個人に書類返却を行う場合であっても、簡易書留やレターパックなど追跡可能な郵送オプションを利用することがNGなわけではありません。

むしろ丁寧な印象を与えられますので、経費に余力があったり採用に力を入れたりしている企業ではこのような対応をしているところも少なくありません。

自社の経費予算や方向性とすり合わせた上で、社内ルールとして統一していきましょう。

添え書きは「重要書類在中」にする

履歴書を返却する際、封筒には必ず添え書きを行います。

大切な書類が入っていると受取人に人目で分かってもらうためのひと手間なので、手間を惜しまず対応しましょう。

手書きが面倒な場合は、シャチハタ形式のスタンプを購入するのも1つの手段です。

「重要書類在中」と記すのがベスト

選考に使う書類は、履歴書だけとは限りません。

個人情報が多く含まれる書類を複数封入することになりますので、「重要書類在中」と記すのがよいでしょう。

中身が履歴書であった場合でも職務経歴書であった場合でも、採用に関わる事前アンケートや事前課題であった場合でも、マルチに使用できる便利な添え書きです。

「応募書類在中」はNG

履歴書を返却する際に「応募書類在中」と書いてしまう担当者もいますが、ビジネスマナーとしてはNGです。

「応募書類在中」の添え書きは、選考を希望する求職者が企業の採用担当者に向けて書類を発送する際に使用する言葉ですので、今回のように企業の採用担当者が選考ステップを経た求職者に対して書類返却を行う際には適しません。

「せっかく応募したのに…」と不採用に対するネガティブなイメージを高めてしまいかねませんので、特に気を付けましょう。

「履歴書在中」はNG

上記同様に、「履歴書在中」もNGです。

求職者が企業の採用担当者に向けて自分の書類を発送する際に使用する添え書きだと覚えておきましょう。

また、「履歴書在中」の添え書きはあくまでも履歴書のみが封入されているシーンで使用します。

職務経歴書やポートフォリオなど他の応募書類がある場合は、「応募書類在中」もしくは「重要書類在中」と記すのがマナーです。

総務畑ベテラン社員からの一言

履歴書を返却する際は、原則普通郵便で問題ありません。

「重要書類在中」の添え書きを行った上で、面接から1週間以内を目安に発送しましょう。

まとめ

履歴書の返却は、残念ながら不採用になってしまった求職者に対して感謝の気持ちを伝える最後のチャンスです。

受け取る側の気持ちを考えた上で、丁寧な対応を心掛けましょう。

小さなことではありますが、コツコツとした積み重ねが企業イメージ向上に寄与します。

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