納品書を郵送する際の封筒の書き方は? レイアウトや敬称の注意点を押さえよう

納品書を郵送する際の封筒の書き方は? レイアウトや敬称の注意点を押さえよう 封筒

「この納品書を郵送しておいてね」と頼まれたら、封筒の書き方に自信がありますか?

ビジネスシーンでもメールでのやりとりが主流になった近年、書類を郵送する際の正しいビジネスマナーにいまひとつ自信が持てないという方も多いのではないでしょうか。

宛名の書き方や敬称の使い方など、一つ一つは些細なことだと思うかもしれません。しかし、マナーにのっとって正しく丁寧に書かれたものといいかげんなものとでは、やはり受け取る相手の印象も変わってくるものです。

ここでは、納品書を郵送する際の封筒の書き方について、押さえておきたいマナーやポイントをご紹介していきます。

納品書の封筒の書き方で知っておくべきポイント

納品書の封筒の書き方で知っておくべきポイント

納品書は、商品やサービスを納品する際に「この納品内容をこの日付で行いました」と書面で伝えるために発行するものです。

納品書は商品発送の際に同梱することも多いですが、納品物がデジタルデータやサービス提供の場合、あるいは納品物を発送する拠点と事務処理の拠点が別の事業所である場合など、納品書だけを別途郵送するケースもあります。

納品書を郵送する場合、書き方はどうすれば良いのかポイントを見ていきましょう。

宛名は手書きと印刷、どちらがいい?

ビジネスで封書を送付する場合、宛名を手書きにすべきなのか、宛名ラベルなどに印刷するほうが良いのか、迷われるかもしれません。

かつては正式なビジネス文書を郵送する場合、宛名は手書きすることが推奨されていました。手書きはより丁寧な印象を与えることができるため好ましいと考えられていたのです。

しかし現在では、取引先や顧客の住所等をデジタルデータとして管理するのが当たり前になり、データを活用して宛名を印刷することも一般的になりました。納品書の送付のように取引の一連の流れの中で行われる郵送であれば、宛名が印刷であっても特に問題はない場合が多いでしょう。

ただしこうした感覚は業種や職種、慣習などによってもかなり差があります。新人さんの場合などは一人で判断せず、上司や先輩社員などに確認してみることをおすすめします。

印刷する場合であっても、宛名書きのマナーは手書きの場合と同様にしましょう。印刷スペースの都合で株式会社を(株)と略すなどといったことは避けてください。

宛名は縦書き・横書きどちらにすべき?

宛名ラベルなどに印刷する場合は横書きのフォーマットが一般的かと思いますが、手書きで宛名を書く場合は、縦書きか横書きかも迷うところかと思います。

縦書きにすべきか横書きにすべきかは、基本的には封筒のデザインに合わせて決めましょう。市販の封筒を利用する場合は、A4の用紙を三つ折りにして送付しやすい「長形3号」と呼ばれる120mm×235mmサイズの封筒を使用するのが一般的です。この場合は縦書きが基本です。

会社によっては、社名やロゴ入りの封筒を作成していることもあると思います。IT系やクリエイティブ系の業種、社名に英数字が入っている企業などの場合、横位置での使用を想定した(長辺が横向き)デザインの封筒にしていることも少なくありません。このような封筒を使用する場合は、宛名も横書きにしましょう。

縦書きの基本レイアウトとポイント

表面

・切手は左上に貼る ・住所は郵便番号枠の右端に揃えて書き始める
・住所の番地などは漢数字で書く
・宛名は中央に、住所より一段下げて大きめの文字で書く
・添え字は左下に

裏面

・差出人の住所氏名は中央または左寄せで書く
・封筒の綴じ目は「〆」を書く

横書きの基本レイアウトとポイント

表面

・切手は右上に貼る
・郵便番号は枠がある封筒の場合は枠内に、枠がない場合は住所の上に書く
・住所の番地などは算用数字で書く
・宛名は中央に、住所より一段下げて大きめの文字で書く
・添え字は右下に

裏面

・差出人の住所氏名は中央下または右寄せで書く
・封締めの文字は不要

「納品書在中」の添え字について

納品書などの重要な書類を郵送する場合は、封筒の表書きに「納品書在中」のように書き添えるのが一般的です。こうした文字は「添え字」「外脇付け」などと呼ばれ、受け取った人がすぐに開封すべき封書なのかどうかを判断しやすくするためのものです。

企業宛に届けられる郵便物には、売り込みのダイレクトメールなど急いで開封する必要のない封書も少なくありません。そうした郵便物にまぎれこんで開封が遅れるようなことのないよう、納品書を送付する際の封筒の表には「納品書在中」の添え字をすることをおすすめします

「納品書在中」「請求書在中」など一般的な添え字については事務用品としてスタンプが販売されているので、スタンプを利用するケースが多いかと思いますが、手書きでももちろん問題ありません。納品書を郵送する機会が多い場合や件数が多い場合などは、あらかじめ添え字を印刷した封筒を用意しておくという方法もあります。

添え字は表書きが縦書きなら縦書き、横書きなら横書きにします。添え字の位置は封筒の表、縦書きなら左下、横書きなら右下が基本です。宛名とは異なる色のインク(青や赤など)を使うとわかりやすいです。

納品書の封筒の表書き 宛名の書き方で注意すること

納品書の封筒の表書き 宛名の書き方で注意すること

納品書を郵送する場合、宛名の書き方や敬称については、相手に失礼がないように気を付けたいところです。宛名書きで特に注意すべきポイントを確認していきましょう。

社名は省略せず正式名称を書く

「株式会社○〇〇〇」を「(株)○〇〇〇」としたり、「有限会社△△△△」を「(有)△△△△」としたりするのは省略した書き方であって、正式な社名ではありません。 宛名はもちろん、差出人として記載する自社の社名についても、省略せず正式な名称を書くのがビジネスマナーです。

部署名や役職名などについても、既知であれば省略せず、名刺等に記載されている正式な表記で書くようにしましょう。

個人宛は「様」、組織宛は「御中」とする

宛名の敬称は、担当者など個人宛の場合は「様」とし、会社や部署など組織宛の場合は「御中」とします。


・株式会社○〇〇〇 営業部 山田一郎 様
・株式会社○〇〇〇 営業部 御中

個人宛の場合、敬称は個人名の後に「様」のみ書きましょう。社名や部署名に「御中」の敬称は不要です。上記の例であれば「株式会社○〇〇〇 営業部 御中 山田一郎 様」と書くのは誤りです。

分かっている場合は役職名も入れる

個人宛の場合、宛先が役職者であることが分かっているなら、役職名も省略せず書くのがマナーです。 役職名を宛名に入れる場合は、組織名の後、氏名の前に入れます


・株式会社○〇〇〇 営業部営業課 課長 山田一郎 様

「課長」「部長」など短い役職名の場合は氏名の直前に、「統括マネージャー」「チーフマネージャー」など長めの役職名の場合は縦書きなら氏名の右肩、横書きなら左肩に氏名より少し小さめの文字で書くとバランスが良いです。

まとめ

まとめ

納品書を郵送する場合の封筒の書き方について、基本的なレイアウトや押さえておくべきポイント、注意点などをご紹介しました。

大まかにはわかっていても、改めて細かい部分のマナーを確認してみると「え、そうだったの?」ということもあったのではないでしょうか。

事務的な郵便物であっても細かい部分にも気配りの行き届いた書き方は、受け取る人に良い印象を持たれるものです。封筒を書く際には、ぜひ参考になさってください。

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